「尿からスポーツドリンク」、宇宙で実験へ

2011年7月10日 17:30

  capra 曰く、

 スペースシャトル最後となる12日間のミッションでは、尿などの汚水から飲料を作る道具のテストも行われる(WIREDの記事本家/.)。

テストされるのは、「Forward Osmosis Bag (FOB: 正浸透バッグ)」と呼ばれる2重になった教科書サイズの袋だ。FOBの内袋は半透膜になっており、内袋に糖分を含む溶液を入れて外袋に汚水を入れることで、内袋側に水分だけが透過してスポーツドリンクに似た飲料ができるのだという。既に軍隊では尿や泥水などの汚水から寄生虫や細菌、ウイルス、その他の汚染物質の除去するのに同様の技術を利用しているとのこと。FOBの場合、地上では4~6時間で1リットルの飲料を作ることができるが、宇宙環境で試すのは初めてのこととなる。

以前のストーリーにもあるように、国際宇宙ステーション(ISS)では数年前から尿をリサイクルして飲料水を作る装置を導入しているが、ISS内の限られた電力を消費してしまう。FOBは液体の正浸透を利用するもので、電源を必要としない点がメリットといえる。なお、FOBを実験するのは、今回アトランティス号に搭乗している4人の宇宙飛行士のうち1人だけとなる。また、実際に尿を使用するのではなく、実験用に用意された液体を使用するということだ。

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