夏休み、節電の中で子供と楽しむスポットは

2011年7月8日 11:00

 本格的な節電の夏が始まったが、既に昨年の数倍もの熱中症患者が出ている。しかも、あと2週間ほどで夏休みに突入することから、子供の熱中症対策も講じなければならない。節電の中でどれだけ夏休みを快適に過ごさせることができるのか、これは親にとって大きな課題となってくるだろう。

 一般的に暑さを凌ぐスポットというと、海やプールは筆頭に挙げられる。近くに海があるなら別だが、渋滞を考えると子供を連れて毎週、海水浴に出かけるのは難しい。プールなら市民プールレベルからレジャープールまで、日本国内に様々な施設が存在する。だが、遊園地や観光スポットと併設している壮大なアミューズメントプールは付加価値があるため、旅行先として利用する人も多く、利用者数は安定しているが、単体施設の利用者数はこの数年横ばいもしくは減少傾向となっており経営的にも厳しい環境となっている。

 そのような中、兵庫県が尼崎市の臨海地域(約1,000ha)を拠点に取り組んでいる「尼崎21世紀の森づくり」で5年前に中核施設として建設されたスポーツ健康増進施設、尼崎スポーツの森の屋外型ファミリー向けウォーターパーク"アマラーゴ"が、毎年着実に入場者数を伸長させているという。

 入場者数の伸びに繋がる要因としては、アクセスの良さが筆頭に挙げられる。"阪神高速尼崎末広IC(フルランプ)より約3分。神戸、大阪市内から乗っても20分前後と高速料金も700円で利用できる。「毎年、アマラーゴ開催中の駐車場を見ると近隣のナンバープレートだけでなく近畿2府4県からの車も多い。中でも大阪は圧倒的な台数。当初は尼崎市、隣の西宮市を中心とした阪神南・北地区の利用者を想定していたが、想定以上の地域から来場いただいている」と今里館長。駐車場が1000台あり、無料という点も大きなポイントとなっているようだ。今年の来場者も大きな伸長が予測される。

 "アマラーゴ"は専用の大型チューブに乗って滑り降りる「リバーライドスライダー」と10m以上の高低差から曲線を描きボディーで滑降する「ボディスライダー」の2本とウォーターディスコ、大型バケツ遊具プール、波の出る造波プールと流水プールなど、子供から大人まで楽しめるアイテムが満載となっている。また、保護者がプールサイドからプール全体を見渡せる配置は、常に子どもを目で追えるという点も人気が高い要因だ。また、これまで大きな事故もない「"アマラーゴ"は安全性に定評のあるヤマハ発動機のFRPプールによる設計ですので安心です」と館長は言う。

 この夏は、家でのクーラーも控える方向を余儀なくされることから、子供のいる家族はお出掛け先に避暑を求めるだろう。しかし、景気の上昇は否めないことから、近くて、安くて、安心して楽しめる場所を求めたい。そう考えると、夏は近くで簡単に遊べる水遊び、という暑い時の子供の遊び方の原点に辿り着くのが得策かもしれない。

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