ANA、「787」の検証プログラムを開始 初就航路線は羽田-岡山、広島

2011年7月4日 17:59

 全日本空輸(ANA)とボーイングは4日、国内で「ボーイング787」の検証プログラム(SROV:Service Ready Operational Validation)を開始した。

 検証プログラム中、ANAのパイロットはボーイングのパイロットと共に、実際の運航環境下での実飛行を実施する。また、ANAの整備士や地上スタッフも実機を活用し、メンテナンスや地上での作業を羽田、伊丹、関西、岡山、広島の各空港で行う。検証プログラムの実施期間は1週間の予定。

 なお、プログラム終了後、ANAは「787」の定期便としての初就航路線を、羽田-岡山、羽田-広島とする予定。

 「787」は3日午前6時頃、今回の検証プログラムのために初めてアジアに飛来。飛来したのはANAの通常塗装を施した「787」のフライトテスト用2号機(ZA002)で、シアトルから羽田までノンストップで飛行した。

 ANAは「787」を55機発注済みで、今後の成長戦略の一環として同機を国内・国際の基幹路線に投入する計画。なお、ボーイングは、「787」初号機のANAのデリバリーを8月~9月に予定している。

 ANAの伊東信一郎代表取締役社長は、「787を世界に先駆けて運航することを非常に嬉しく思う。787は、当社がアジアで1番の航空会社に成長するためには必要不可欠な要素であり、お客様にも機内の快適性など、新たな次元のサービスを提供することを可能にしてくれる。今回の検証プログラムは、定期便就航を円滑に行うための非常に重要なステップになる」とコメントしている。

 また、ボーイング民間航空機部門のジム・オルボー社長兼CEOは、「787のローンチカスタマーであるANAや、この最新型機の製造に携わっていただいている数多くのパートナーの本拠地である日本への初飛来を心より嬉しく思う。ANAは、素晴らしい航空会社であり、彼らのご意見やご協力があったからこそ787型機がここまで素晴らしい航空機になった」とコメントしている。

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