携帯からのネット接続時間が27%の大幅増=メディア定点調査2011
2011年6月15日 18:40
博報堂DYメディアパートナーズは15日、生活者のメディア接触の現状を分析する「メディア定点調査2011」の調査結果を発表した。東京地区では、1日のメディア接触総時間が週平均で5時間50分と昨年から横ばいだったが、スマートフォンやツイッターの普及を背景に携帯電話からのインターネット接続時間が27%増と大きく伸びた。
接触総時間は、08年までは減少傾向、09年からは反転して増加傾向にあったが、11年は横ばいで昨年とほぼ同じ数値となった。内訳では、テレビが10年の172.8分から161.4分と6.6%減少。07年から見ると、減少と増加の反転を交互に繰り返している。
パソコンからのインターネット接続時間は、08年に一旦減少したが、09年からは増加を続けている。11年は81.7分で、前年から6%増加した。
携帯電話からのインターネット接続時間は毎年顕著に増加しており、07年からの4年間で倍以上になっている。11年は32.0分で前年から27%増だった。同社は、動画投稿・閲覧サービス、ネットショッピングのほか、ミニブログ(ツイッターなど)への書き込み時間が増えたことを要因として指摘している。20代女性のミニブログ利用経験は10年の47.2%から11年は70.7%と急増した。
また、スマートフォンの所有状況は、11年で16.5%で、10年の9.8%から大きく伸びている。性年齢別の所有状況では、男性20代30代が35%を超え、女性20代も22%となっている。さらに、男性20代の68.6%がスマートフォンを持ちたいと思うと回答するなど所有を望む傾向が伺える。
同社は今後の見通しについて、メディア接触総時間が1日の4分の1にあたる6時間近くに達していることを考えるとメディア接触総時間がさらに伸びていく可能性は低く、テレビとの「ながら利用」などによって、パソコンやスマートフォンを含む携帯電話からのインターネット接続時間が増加していく傾向が強くなると予測している。
今回の調査は、東京都、大阪府、愛知県、高知県に在住の15~69歳の男女個人を対象に郵送調査法で実施した。調査期間は、2011年2月4日(金)発送~2月17日(木)投函締切で、合計2953サンプルを発信し、2744サンプルを回収した。