アルマ望遠鏡、日本製アンテナでの干渉計試験に成功

2011年6月9日 17:30

 国立天文台は6月6日、日本が製作したアルマ望遠鏡の直径7mアンテナと12mアンテナを用いた初めての干渉計試験が無事成功したと発表した。

 発表によると、試験は5月30日に行われ、7mアンテナ1号機と12mアンテナ4号機を用いて、変光星いて座VX星を観測し、アンテナでの電波受信及び合成に成功したという。

 今回の成功を受け、合同アルマ観測所アンテナ調整試験サイエンスチーム副リーダーの浅山信一郎氏は「これら2台のアンテナは、性能確認審査後に国立天文台から作業を引き継いで以降ずっと調整に関わってきたので、今回の干渉計試験の成功には感慨深いものが有ります」と述べている。

 アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計(ALMA)はチリのアタカマ砂漠(標高5000メートル)で建設される世界最大の電波望遠鏡。パラボラアンテナを合計66台以上組み合わせることで、直径18.5kmの電波望遠鏡に相当する解像力を実現し、世界最高の感度と分解能を備えた望遠鏡である。

 ■アルマ望遠鏡、日本製7mアンテナと12mアンテナで干渉計試験に成功
http://alma.mtk.nao.ac.jp/j/news/info/2011/0606post_356.html

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