若年層に厳しい労働市場 10代失業率9.8%

2011年6月9日 12:00

 10代、20代という若者の就職が景気後退の影響を受け、さらに厳しさを増していることが平成23年版子ども・若者白書の「若年失業者の推移」で浮き彫りになった。15歳から19歳では就職の意思があるのに職に就けない人が22年は9.8%と前年より0.2ポイント悪化。20歳から24歳までの層でも失業者は9.1%と前年より0.1ポイント悪化していた。

 また、25歳から29歳でも失業者は7.1%と全年齢での失業率(5.1%)より高くなっており、若年者の就職問題が改めて深刻な社会問題として、強力に取り組まねばならないことを物語った。

 また、フリーターの人口も平成15年(217万人)をピークに減少傾向にあったものの、21年から再び増加に転じ、21年は15歳から24歳が87万人、25歳から34歳が91万人と合わせて178万人になり、20年に比べ8万人増加。22年も15歳から24歳では前年に比べ1万人減ったものの、25歳から34歳が6万人増えたことから合計では183万人と前年より5万人増と2年連続増加になった。

 国力形成のうえからも、生活基盤となる安定した就職市場を若者に提供する環境づくりは国挙げての緊急課題といえる。(編集担当:福角忠夫)

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