【銘柄診断】日立化成は遅れて開示の今期純利益が21%増益転換し急反発

2011年6月8日 17:13

  日立化成工業 <4217> は8日、50円高の1666円まで上げて、49円高の1665円と5営業日ぶりに急反発した。

  8日前場取引時間中の10時に5月10日の3月期決算発表時に未定としていた今期予想業績と配当を開示、純利益が増益転換することを手掛かりに下げ過ぎ訂正買いが再燃している。

  同社の業績は、前期の売り上げ、経常利益がほぼ昨年10月の下方修正通りに前々期比9%増収、23%経常増益となったが、純利益は189億4300万円(同19%減)と減益転換した。東日本大震災の被災で災害損失107億7400万円を計上したことが要因となった。

  今期業績は、売り上げが前期比2%増と続伸し、経常利益は同12%減と減益転換するが、純利益は、災害損失の一巡で230億円(同21%増)と増益転換を見込んだ。

  配当は、前期に36円(前々期実績32円)と増配したが、今期も横ばいの36円と予想した。

  株価は、前期第3四半期の好決算で年初来高値1998円をつけたが、大震災発生で同安値1340円まで急落、急落幅の半値戻し水準固めが続いた。PER14倍台の下げ過ぎ訂正で一段の戻りを試そう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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