【銘柄診断】東邦チタニウムは遅れて開示の今3月期業績が黒字転換も利益確定売りで反落

2011年6月2日 16:38

  東邦チタニウム <5727> は、69円安の2452円まで下げて、31円安の2490円と反落している。前日1日大引け後に今年4月27日の決算発表時に未定としていた今2012年3月期業績予想を開示し、3期ぶりに黒字転換を予想し市場コンセンサスを上回ったが、全般相場の急反落や円高進行が響き反応は限定的で利益確定売りが先行している。

  同社の今期業績は、売り上げが前期比38%増と続伸し、経常利益が3億円(前期は53億7700万円の赤字)、純利益が8億円(同55億500万円の赤字)と水面上への浮上が予想され、純利益は、市場コンセンサスを1億円超上回る。

  航空機向け、一般工業向けにスポンジチタン、チタンインゴットとも本格的に需要が回復して増産、増販を予想、北九州市の若松工場の新設、本格稼働を踏まえて設備の経済耐用年数を見直し、減価償却費が減少することが黒字転換要因となる。

  同社の前期業績は、昨年7月にいったん上方修正されながら、10月に円高と販売価格の低下、減価償却費増で一転して下方修正、2期連続の赤字幅を悪化させていた。

  株価は、今年2月発表の若松工場の生産能力増強で年初来高値2699円をつけ、東日本大震災発生で同安値1500円まで急落、今期業績の未定予想も証券各社の目標株価引き上げなどから大きく底上げをしてきた。投資採算的には割高だが、株不足が続く信用好需給も底流しており、下値では強弱感の対立も想定される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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