トヨタ、「プリウス」4万7千台と「iQ」2万1千台をリコール

2011年6月1日 16:02

 トヨタ自動車は1日、ハイブリッド車「プリウス」とコンパクトカー「iQ」の2車種について、不具合箇所が発見されたことから国土交通省にリコール(回収・無償修理)を届け出たと発表した。リコールの対象となったのは、「プリウス」が、1997年10月3日から2003年5月30日の間に製造された4万7,784台、「iQ」が2008年9月2日から2010年5月20日の間に製造された2万1,636台で、合計6万9,420台。

 「プリウス」の不具合箇所は、かじ取り装置(ステアリングギヤボックス)。不具合の状況について同社は、「電動式パワーステアリングギヤボックスにおいて、ハンドルを強く一杯に切るような操作を繰り返すと、ピニオンシャフト固定用ナットが緩むことがある。そのため、そのまま使用を続けると、ピニオンシャフトが固定できないためにモータの力が十分伝達されずハンドルが重くなり、最悪の場合、ハンドル操作ができなくなるおそれがある」と説明している。改善措置として、「全車両、当該ナットをかしめナットと交換する」としている。現在報告されている不具合件数は28件で、事故は起きていないという。

 一方、「iQ」の不具合箇所は、制動装置(ブレーキマスターシリンダ)。不具合の状況について同社は、「ブレーキマスターシリンダとブレーキアクチュエータ間のブレーキ配管において、製造工程での配管内部の洗浄が不適切なものがあり、異物が付着しているものがある。そのため、異物がブレーキマスターシリンダ内に移動してシール部に噛み込み、ブレーキペダルを踏んだ際の踏み代が増加し、制動力が低下するおそれがある」と説明している。改善措置として、「全車両、ブレーキマスターシリンダおよび当該ブレーキ配管を新品に交換する」としている。現在報告されている不具合件数は21件で、事故は起きていないという。


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