NASA、小惑星探査「オシリス・レックス」を選定

2011年5月27日 13:45

 米航空宇宙局(NASA)は5月25日、次期月・惑星探査計画最終候補3つの中から、小惑星探査の「オシリス・レックス(Osiris-Rex)」を選定し、2016年に打ち上げると発表した。

 「オシリス・レックス」はアリゾナ大学が提案したミッションで、2016年に打ち上げられ、2020年に小惑星「1999 RQ36」に接近し、探査を行う。観測データを元に小惑星の地表を分析し、その後、ロボットアームを使って地表からサンプルを50g以上採取し、カプセルに格納した後、2023年に地球に持ち帰る。

 また、「オシリス・レックス」は「ヤルコフスキー効果」を初めて正確に測定する。ヤルコフスキー効果は、天体への不均一な熱放射によって、小さな天体の軌道が影響を受ける効果で、科学者らは「オシリス・レックス」の観測によって、この効果で天体がどのように軌道を変えるのかを理解できると期待している。

 なお、「オシリス・レックス」はNASAニューフロンティア計画の第3弾である。

 写真=NASA。

 ■NASA to Launch New Science Mission to Asteroid in 2016
http://www.nasa.gov/topics/solarsystem/features/osiris-rex.html

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