グーグル、アンドロイド版“おサイフケータイ”「グーグル・ウォレット」
2011年5月27日 16:06
米グーグルは26日、同社のOS「アンドロイド」(Android)を搭載した携帯端末向けの決済サービス「グーグル・ウォレット」(Google Wallet)を発表した。日本の「おサイフケータイ」と同様に専用の読み取り端末にかざすと支払いが行える。現在は試験運用中で、今夏から米国で段階的に提供を開始する予定。
同サービスは、米金融大手シティグループ、米クレジットカード大手マスターカード、米決済サービス大手ファースト・データ、米通信大手スプリントと共同で開発したもの。
支払い機能は、シティグループが発行するマスターカードのクレジットカードにグーグル・ウォレット機能を追加するか、グーグルのバーチャル・プリペイドカードにクレジットカードなどからチャージして利用する。
技術面ではNFC(近距離無線通信)を利用しており、対応する端末にかざすと支払いの処理が行われる。
利用できる店舗に関しては、マスターカードの非接触型決済サービス「ペイパス」(PayPass)ネットワークと連携しており、ペイパスに対応している米国内の12万4,000店、世界では31万1,000店で利用できる。
グーグルは、POSシステムを手掛ける企業や小売大手と提携し、普及を進めていく計画。声明では、小売店の十数社がグーグル・ウォレットに加盟すると説明している。
試験運用はまずニューヨークとサンフランシスコを中心に実施。「ペイパス」に対応した小売店や自動販売機、タクシーなどが対象となる。
同サービスはグーグルのクーポン配信サービス「グーグル・オファーズ」や小売店のポイントカード、ギフトカードと連動する機能も持ち、クーポンを購入したり保存していると、グーグル・ウォレットを利用した決済時に自動的に適用されるという。将来的にはレシート、航空機の搭乗券、各種チケットにも対応する計画という。
同サービスに対応した携帯端末の第一弾は、米スプリントのアンドロイド搭載スマートフォン「ネクサスS 4G」(Nexus S 4G)となる見込み。