量産型HondaJet 最大運用高度4万3,000フィートを記録
2011年5月23日 11:00
Honda <7267> の航空機事業の子会社であるホンダ エアクラフト カンパニー(Honda Aircraft Company, Inc. 以下、HACI)はスイスのジュネーブで開催されたビジネス航空ショーのヨーロピアン ビジネス アビエーション コンベンション アンド エキシビション(EBACE)において、小型ビジネスジェット機HondaJetの米国連邦航空局(以下、FAA)型式認定取得に向けた飛行試験で、目標性能値である最大運用高土4万3,000フィート(約1万3,000m)を量産型機で記録したことを発表した。
HondaJetは、4月27日にHACI本社がある米国ノースカロライナ州のピードモントトライアッド国際空港を離陸し、最大運用高度4万3,000フィートと上昇速度毎分3,990フィート(約1,216m/分)をそれぞれ記録。3月11日に最高速度425ノット(時速約787km)を記録したことに続き、今回の飛行試験でも主要な目標性能値を達成したことにより、HondaJetの高い性能を実証した。
HACIは現在、FAAおよび欧州航空安全局の型式認定取得に向けて、量産型初号機による飛行試験に加え、量産型2号機を用いて機体強度などを確認する構造試験を実施しており、認定試験は順調に進んでいる。また、EBACEにおいて、新たに赤いカラーリングを施した量産型3号機の写真を公開。HondaJetの開発責任者であり、開発・製造・販売を担当するHACI社長は、「飛行テストの初期段階でHondaJetの優れた性能をあらためて確認できたことに満足しています。今回の飛行試験でも期待通りのデータを得ることができました。認定飛行や地上試験を行うために、複数の量産型機の追加を予定しています。2012年後半のお客様への機体引き渡しに向けて、認定試験の効率をさらに高めていきます」と語っている。
また、HACI本社隣接地内のHondaJet機体生産工場が4月に完成。この工場は、HondaJetの組み立て、塗装、出荷検査までの全工程を非常に効率良く行うことができるように設計されており、2012年の生産開始に向けて設備の設置などが行われている。