小惑星探査機「ドーン」、小惑星ベスタを初めて撮影

2011年5月12日 12:00

 米航空宇宙局(NASA)は5月11日、小惑星探査機「ドーン(DAWN)」によって初めて撮影された小惑星「ベスタ」の画像を公開した。

 この画像は5月3日、ベスタから約121万キロメートル離れた距離から、「ドーン」のフレーミングカメラによって撮影されたもの。距離が離れているため、ベスタの形状が分からないものの、多くの光を反射し、白く輝いていることが分かる。

 「宇宙空間で10億マイル以上旅し、ミッションチームは目標を見つけました。この最初の画像はドーンの来たる訪問のヒントを示しています」

 今回の画像について、副実験責任者のキャロル・レイモンド(Carol Raymond)氏はこのように述べた。

 ドーンは現在、ベスタを目指して飛行しており、既に最終接近フェイズに入っている。7月16日にベスタを周回する軌道に投入される予定となっており、その後、約1年間にわたってベスタを観測する予定。

 ドーンは2007年9月27日にデルタIIロケットによって打ち上げられ、2009年2月17日に火星の表面から約550kmまで接近し、火星スイングバイを行った。2011年7月からベスタを観測し、2015年2月には準惑星ケレス(以前は最も大きい小惑星に分類)に接近し、観測する予定となっている。

 写真=NASA。

 ■NASA's Dawn Captures First Image of Nearing Asteroid
http://www.jpl.nasa.gov/news/news.cfm?release=2011-138

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