化粧品各社、衛生用品など自社商品で支援

2011年3月17日 11:00

 東日本大震災の被災者たちの避難生活が長引くことが予想される中、生活物資の不足は避けられない問題である。そんな中、化粧品メーカー各社が被災地域に必要な自社商品の提供による支援を相次いで発表している。

 P&Gグループは、1億円の資金拠出のほか、子供用紙おむつや生理用品、ヘアケア製品、スキンケア製品などを提供すると発表した。同社は、阪神・淡路大震災での被災者としての経験に基づき、各被災地域の自治体や行政などと連携をとりながら状況に合わせた支援を行う。

 花王グループは1億円の支援金のほか、紙おむつや生理用品、洗剤、歯磨きなどの生活用品を、現地災害対策本部と連絡をとりながら必要に応じて提供。さらに、社員に対する災害募金への強力の呼びかけも行っている。同社の東北関東地域の4工場は地震による被害によって操業を停止しており、早期復旧を目指しているが、他工場での振替生産を行うなどの対応も検討している。

 ポーラ・オルビスグループは、シャンプー・リンス約4万3000個などを提供するほか、義援金として3000万円を拠出。さらに、グループ従業員に募金も呼びかけていく。同社工場は直接的な地震の被害を受けていないが、被災地域からの一部の資材調達に遅延が見込まれるため、生産が滞る可能性がある。

 資生堂は、義援金1億円のほか、水のいらないシャンプー10,000個やハンドソープ10,000個、速乾性手指消毒剤(大・小)各10,000個など、被災地からの要望が高い支援物資を提供すると発表。今後も引き続き、被災地の状況に合わせた支援策を検討していく。さらに計画停電への対応として、各工場での生産計画の組み直しや東京電力管内地域以外の工場への生産シフトを検討するほか、節電への取り組みとして、汐留オフィスでの昼休み時間の一斉消灯や暖房の使用の抑制(室温を15℃に設定、かつ稼働時間を就業時間帯に限定)、稼動エレベーター数の制限、広告塔や看板の点灯などを行い、社員に対し自宅も含めた電力消費の削減も強く呼びかけていく。

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