火星探査機「MRO」、火星周回軌道滞在5周年
2011年3月15日 12:00
米航空宇宙局(NASA)は3月9日、火星探査機「マーズ・リコネッサンス・オービター(MRO)」が火星周回軌道に投入してから丸5年を迎えたと発表した。
MROは2005年8月に打ち上げられ、2006年3月に火星周回軌道に投入された。周回軌道から火星の表面を観測し、高解像度カメラ「HiRISE」や広範囲カメラなどによって、これまで7万枚以上もの画像を撮影した。また、火星表面の約4分の3をカバーする鉱物マップを作成し、全球天気図、地下レーダー図、大気温度分布図なども作成した。
MROは何度もセーフモードに陥りながら復旧し、現在も運用が続けられている。プロジェクト・マネージャーのフィリップ・ヴァーギース氏( Philip Varghese)氏は「探査機の状態は良好です。私たちはミッションをさらに延長する予定です」と述べている。
この画像は1月にMROの高解像度カメラ「HiRISE」によって撮影されたもので、火星の南半球にあるヘラス盆地(Hellas Basin)を捉えている。斜面には水の浸食によって生じた無数の溝が確認できる。
写真=NASA。
■Prolific NASA Orbiter Reaches Five-Year Mark
http://www.nasa.gov/mission_pages/MRO/news/mro20110309b.html
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