「地球シミュレータ開発史」PDF 版公開

2011年3月10日 12:30

 戌年な業界 曰く、

 2/17 公開なのでいささか旧聞に属するが、地球シミュレーターセンターによると「地球シミュレータ開発史」の PDF 版が公開されている。

 発行は昨年 12 月なので書籍の PDF 版をウェブに公開したもののようだ。説明は不要かもしれないが、地球シミュレータは 2002 年に完成世界最高性能を示すと、ドッグイヤーとも言われる業界において2 年間に渡って世界トップに君臨した。アメリカにおいては、宇宙開発史上のソ連の人工衛星スプートニクによる衝撃「スプートニクショック」になぞらえ、計算機開発史上の「コンピュートニクショック」とも言われた (その他受賞歴) 。

 全 109 ページからなるこの文書の章立ては、

 

 となっており、1990 年代前半から 2002 年の完成にいたる 10 年の歴史が刻まれている。第2・3章はさらに節を分けて、地球シミュレータの主な利用用途である地球科学と計算科学、地球シミュレータを構成する高集積 LSI の設計・実装、冷却技術について説明がなされている。内容は、航空宇宙技術研究所 (現JAXA/NAL) の数値風洞 (NWT) 開発 (コンピュータ博物館) を主導し、後に地球シミュレータ開発センター長に就いた三好甫氏 (完成直後に急逝) を中心に構成されている。

 日本の技術が世界に輝いた記録、ご一読いかがでしょうか。

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