木星探査機「ジュノー」の組立作業が完了、4月に出荷

2011年3月9日 10:15

 米航空宇宙局(NASA)は3月7日、木星探査機「ジュノー(Juno)」の組立作業が完了し、早ければ4月にもケネディ宇宙センターに出荷する予定だと発表した。

 「ジュノー」の組立作業はコロラド州デンバーのロッキード・マーティン・スペース・システムズ社内で進められており、現在、全ての組立作業が完了し、各種試験が行われている。NASAによると、4月前半にケネディ宇宙センターに出荷し、打ち上げに向けての最終準備を進めるという。

 「ジュノー」の打ち上げは現在2011年8月5日に予定されており、5年後の2016年に木星に到達する予定。9つの観測センサーを搭載し、木星を周回しながら固体核の有無や大気深層部における水やアンモニアの有無の調査、磁場の分布図作成などを行うことになっている。

 木星の深部を探ることで、太陽系形成に必要だった条件やメカニズムに迫ることができ、また、数多く発見されている系外惑星を理解する上でも鍵となる情報が引き出されるものと期待されている。

 なお、これまで木星以遠の探査では原子力電池が用いられてきたが、「ジュノー」は大型の太陽電池を用いる。この点も斬新であり、かつ工学的挑戦でもある。

 写真=NASA。

 ■NASA's Jupiter-Bound Spacecraft Taking Shape in Denver
http://www.nasa.gov/mission_pages/juno/news/juno20110307.html

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