【銘柄診断】楽天は増収増益と増配も観測報道値と市場コンセンサス下回る
2011年2月17日 20:17
■下値では強弱感の対立激化も
楽天 <4755> は、15日大引け後に2010年12月期決算を発表、2ケタ増収増益と続伸して経常利益が3期連続の過去最高で着地し、期末配当も増配したが、営業利益が、今年1月22日の観測報道値や市場コンセンサスを下回った。
12月期業績は、前々期比16%増収、12%営業増益、13%経常増益、34%純益減益となった。
EC事業の売り上げが、「楽天市場」の品揃え拡充、新規出店獲得、スマートフォン・ソーシャルメディア活用の新サービス展開などで順調に増加し、営業利益が13%増と伸び、クレジット事業、銀行事業、証券事業も、厳しい経営環境下で増収を達成したことなどが要因となった。ただ営業利益は、観測報道値を10億円強、市場コンセンサスを約7億円下回った。
配当は、200円(前期実績100円)に増配する。なお、今12月期業績は、前期を上回ることを目指すが、国内インターネット関連事業の事業環境の変化が激しく業績の予想は困難として、これまでと同様に具体的な業績数値を記載していない。
株価は、1月22日の前期業績の観測報道をテコに昨年来高値7万8000円まで買い進まれ高値もみ合いを続けている。逆日歩のつく信用好取組などと綱引きし、下値では強弱感の対立が激化しよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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