2010年の家電小売市場、エコポイント効果で1兆円拡大の9.5兆円

2011年2月17日 13:08

 調査会社のGfKジャパンは16日、2010年の家電小売市場の規模が推計で前年から約1兆円拡大し、約9兆5,000億円になったと発表した。エコポイントが半減する直前の駆け込み需要の影響が大きかったという。

■テレビは前年比91%増の2,644万台
 製品別では、テレビがエコポイント制度の恩恵を強く受け前年比91%増の2,644万台に拡大。TV市場の規模として過去最大になった。また、2011年7月のアナログ停波を控え、リビングのTVだけでなく寝室などの2台目、3台目の買い換え需要が増えたことから、特に32インチや19~22インチといった中小型画面が伸びたという。

■DVD/Blu-rayは前年比16%増の901万台
 DVD、Blu-ray Disc(BD)は、デジタル放送への移行や薄型TV市場の拡大に後押しされ前年比16%増の901万台に拡大した。BDレコーダーは457万台とレコーダー市場の8割弱に達した。モデル数の増加やDVDレコーダーとの価格差の縮小が移行を促進させたという。

■パソコンは前年比6%増の1,450万台
 パソコンは、前年比6%増の1,450万台で小幅増にとどまった。一方、安価なネットブックが半減して、ディスプレイ一体型デスクトップPCやスタンダードノートPCが構成比を拡大したため、金額前年比が3%増と前年のマイナス成長からプラス成長に転じた。

■デジタルカメラは前年比11%増の1,067万台
 デジタルカメラは前年比11%増の1,067万台と、2年ぶりに1,000万台を回復した。レンズ交換式カメラが前年比23%増と全体を牽引し、特にミラーレスカメラが同171%増を記録した。コンパクトカメラも前年比10%増と数量ベースでは堅調だったが、平均価格の低下で金額前年比は11%減となり、デジタルカメラ市場全体でも8%減となった。

■携帯電話は前年比0.6%増の3,440万台
 携帯電話は、前年比0.6%増の3,440万台と前年から微増だった。2008年に割賦販売制度が導入されてから前年比二桁減の低調が続いていたが、3年ぶりにプラスに転じた。前年比149%増となったスマートフォンが市場を牽引し、構成比も前年の8%から20%に拡大した。一方、通常の携帯電話は前年比12%減だった。スマートフォン市場ではAndroid OSの構成比が前年の2%から26%に拡大し、12月単月では62%にまで達した。

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