グーグル、コンテンツ決済サービス「One Pass」:手数料はアップル下回る10%
2011年2月17日 11:33
米グーグルは16日、コンテンツ販売・決済サービス「One Pass」を発表した。ユーザーの認証や決済を代行し、開発者はコンテンツの価格と課金方法を設定して販売することができる。米メディアの報道によるとグーグルが徴収する手数料は10%で、アップルが前日に発表した同様のサービスの手数料30%を大きく下回る。
グーグルによると、One Passは現時点ではニュースや雑誌などの定期配信コンテンツ向けの利用を想定している。One Passでコンテンツを購入したユーザーはタブレット端末、スマートフォン、PCなど異なるデバイスから一つの購読契約でコンテンツを閲覧できる。ユーザーの認証や決済は決済サービス「Google Checkout」を通じて行われ、Eメールとパスワードでコンテンツにアクセスできる。
開発者はコンテンツの価格と課金のタイミングを設定することができる。定期購読制、従量課金制、フリーミアム、1記事ごとの課金など複数の課金方式を選択できる。既存の購読者に対してクーポンを発行し、無料や割引価格でアクセスを許可することもできるという。
One Passでコンテンツを管理するには、対象のコンテンツのリストをグーグルのインターフェースにアップロードし、ウェブサイトにコードを追加する必要がある。グーグルは、開発コストは小さいとしている。
One Passは、現時点でカナダ、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、英国、米国で利用可能となっている。今後数カ月で対象国は拡大していく予定。
米アップルも前日にアプリ配信の「App Store」で定期購読・課金サービスの導入を発表した(関連記事)。開発者が価格を設定できることは同じだが、アップルが徴収する手数料は30%であるほか、App Store外で販売する場合は、App Store内での提供価格をアプリ外での価格と同価格かそれ以下の価格にしなければならないなどの制限がある。ただ、App Store外で販売する場合はアップルは手数料を徴収しない。