就職人気ランキング、文系1位はJTB、理系1位はパナソニック
2011年2月9日 15:43
毎日コミュニケーションズは9日、2012年の大学卒業予定者の就職企業人気ランキングを発表した。文系ではJTBグループが4年連続の1位、理系ではパナソニックが初めて1位となった。
文系(上)と理系(下)の総合ランキング上位10社を示す表(出典:2012年卒マイコミ大学生就職企業人気ランキング)
■文系の人気企業
文系の上位5社は、1位のJTBグループに続き、2位が昨年2位から順位を一つ上げたANA(全日本空輸)。3位昨年2位だった資生堂、4位は昨年から同順位のオリエンタルランド、5位も昨年と同順位の三菱東京UFJ銀行だった。
各社を選ぶ理由としては、JTBグループが「やりたい仕事ができそう」「業界上位である」、ANAは「国際的な仕事ができる」「やりたい仕事ができそう」、資生堂は「業界上位である」「やりたい仕事ができそう」などの声が多かった。
昨年から新たにトップ10入りした企業では、業績好調を持続するニトリが「将来性がある」などの理由で初のトップ10入りとなる8位に、伊藤忠商事が「国際的な仕事ができる」などの理由で8年ぶりにトップ10に入った。
■理系の人気企業
理系の上位5社は、1位のパナソニックに続き、2位は昨年1位の味の素、3位は昨年5位のソニー、4位は昨年10位の東芝、5位は昨年6位の明治グループだった。
1位のパナソニックは、選んだ理由として「業界上位である」と「技術力が高い」が多数を占めた。毎日コミュニケーションズは、2008年に社名変更したことやいち早く新入社員の海外研修に取り組むなど、グローバル化への取り組みが浸透していることも理由に考えられると指摘している。味の素は「業界上位である」「安定している」、ソニーは「業界上位である」「技術力が高い」が選社理由として多く挙げられた。
■全体の傾向
毎日コミュニケーションズによると、2012年卒業予定学生は就職活動開始当初から厳しい経済環境・雇用環境を認識しており、企業選択の際には、景気にかかわらず「安定している」「業界上位である」を重視する傾向が強い。また、選社理由として「将来性がある」を挙げる学生が増加するなど、現在業績好調の企業だけではなく、先々の展望が明るい業界や企業を慎重に見極めようとしている様子がうかがえると、分析している。
同調査は、2012年3月卒業見込みの全国大学3年生、大学院1年生を対象として、2010年10月1日~12月31日に回答を集めた。調査は、就職情報サイトの「マイナビ2012」、同社発行の就職情報誌のアンケート、同社主催イベント会場でのアンケートなどを通して実施した。有効回答は2万2,408名。