米AOL、人気ニュースサイト「ハフィントン・ポスト」を3.15億ドルで買収

2011年2月7日 18:23

 米インターネットサービス大手AOLは7日、ニュースサイト「ハフィントン・ポスト(The Huffington Post)」を3億1,500万ドル(約260億円)で買収することで合意したと発表した。

 ハフィントン・ポストは2005年に設立され、創設者の一人、アリアナ・ハフィントン氏が編集責任者を務めている。現在の月間訪問者数は2,500万人にのぼる。

 買収後は、「ハフィントン・ポスト・メディア・グループ」として、ハフィントン・ポストとAOL傘下のエンガジェット(Engadget)、テッククランチ(TechCrunch)やその他の運営コンテンツを統合し、ハフィントン氏が社長兼編集責任者に就任する予定。

 AOLとの合算では、月間の訪問者数が米国内で1億1,700万人、世界では2億7,000万人になる。買収の成立後、AOLはニュース、分析、エンターテインメントなどを含む差別化された高品質のコンテンツを配信するという戦略を加速させるとしている。

 AOLのティム・アームストロング会長兼最高経営責任者(CEO)は声明で、「今回のハフィントン・ポストの買収によって、コンテンツ、コミュニティ、ソーシャル体験を統合したグローバルなリーチを持つ次世代の米国メディア会社が誕生する」「ユーザーと広告主の双方に他にみられない体験を提供する」などとコメントしている。

 ハフィントン氏は「今回の買収は、ビジョンの統合であり、我々にとって最適なものだ」「ハフィントン・ポストはこれまでの6年間と同じ道を今後も歩み続ける」としてハフィントン・ポストの路線には変化がないと説明している。

 AOLの発表によると、同社は3億1,500万ドルのうち、約3億ドルを現金で支払う。ハフィントン・ポストは現在、ハフィントン氏を含む2名の共同創設者と投資家グループが出資している。買収の成立には政府の承認などが必要となる。AOLとハフィントンの両社の取締役会では今回の買収が承認されている。買収は、3月から4-6月期の初旬に完了する見込み。

関連記事

最新記事