スペースデブリを落下させるための網「導電性テザー」、漁網メーカーが開発中
2011年1月26日 11:30
ある Anonymous Coward 曰く、
広島県の漁網メーカー「日東製網」が JAXA とともに、「宇宙ごみ除去システム」を開発しているそうだ (asahi.com の記事より) 。
日東製網が開発しているのは「導電性テザー (EDT: Electrodynamic Tether)」と呼ばれるもの。テザーとは紐のことだそうで、捕獲衛星で対象デブリに接近し、ロボットアームでこのテザーをくくりつけることでデブリの速度を加速/減速できるという。
デブリにくくりつけられた EDT が地球の地磁場との干渉を起こすことでローレンツ力が発生し、除去対象となる宇宙機を減速させられるという仕組み。また、逆に軌道高度を上昇させることも可能だそうだ。発生する推力は小さいため、高度変化はゆっくりしたものになるということだが、「除去しなくてはいけないデブリに数〜 10 km の EDT を取り付けることで、1 年以内程度で再突入させることが可能と考えられている」そうだ。
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