三菱重工、量産力の高い歯車研毛削盤「ZE15B」を開発
2011年1月26日 11:00
1997年に世界初となる切削油不要のドライカット歯車加工システムを開発した三菱重工 <7011> は、高能率・高精度で環境にも配慮した各種歯車加工機械・切削工具の充実した品揃えでこれまで業界をリードしてきた。
今回は歯車量産ラインに対応した歯車研削盤「ZE15B」を開発。同製品は三菱重工が2004年に市場投入し好評を博してきた歯車研削盤「ZE15A」の改良盤で最大外径150mmまでの歯車加工ができ、量産対応性を高めている。さらに設置場所の省スペース化ニーズに対応して、設置面積は幅3,980×奥行4,000ミリメートルと10%小さくなっている。
また、新開発のツインテールストック式ワーク交換装置を搭載し、非加工時間を5秒に短縮。機械の剛性を高め、砥石回転速度を最大6,000回転/分と3割強高速化することにより、短い時間で一層の高能率研削加工を実現した。砥石を成形・目直しするドレス装置は、高速・高剛性の新型を開発。これにより、ドレス時間を短縮するとともに、多条ドレスや歯底研削などにも対応できる。操作性も砥石交換、ドレッサー交換の後に必要な歯合わせ作業(基準位置設定)を自動化。その上、複雑な歯面形状にも対応できるように、歯形修正機能や、歯面ねじれであるバイアスの修正機能も搭載している。
なお「ZE15B」は、1月27日、28日の両日に同社の工作機械事業部で開催する歯車機械内覧会「三菱重工工作機械フェア2011」で披露し、幅広く拡販していく。