ムーアの法則はまだまだ現役?

2011年1月5日 20:34

  capra 曰く、

 本家/.記事「45 Years Later, Does Moore's Law Still Hold True?」より。

 新しい年が明け、所謂「ムーアの法則」が発表されてから45年が経った。コンピュータ業界では有名なこの法則はことあるごとに引用されるが、今日のこの業界を見渡してもまだ法則が成り立っていると言えるだろうか?

 ムーアの法則の初出は1965年、「Electronics Magazine」に投稿された論文の一節であった。

 部品あたりのコストが最小になるような複雑さは、毎年およそ2倍の割合で増大してきた。短期的には、この増加率が上昇しないまでも、現状を維持することは確実である。より長期的には、増加率はやや不確実であるとはいえ、少なくとも今後10年間ほぼ一定の率を保てないと信ずべき理由は無い。すなわち、1975年までには、最小コストで得られる集積回路の部品数は65,000に達するであろう。私は、それほどにも大規模な回路が1個のウェハー上に構築できるようになると信じている。

 当初は俗に言われているように「半導体の集積密度は18ヶ月ごとに倍になる」法則があると明言した訳ではなく、経験則から短期的な予想を出したに過ぎなかった。しかもムーア氏は1975年に「今後2年毎に2倍のペースにしかならない」との予測を立てていたそうだが、いつからか「18ヶ月」という期間の方が一人歩きしてしまったとのこと。

 この法則が現在も成り立っているかは、意見が分かれるところだ。Intelの上級フェローのMark Bohr(マーク・ボーア)氏は「(ムーアの法則は)重要であり、今もわが社はこの法則を追っている」と述べたが、一方でMicroprocessor Reportの著名なチップアナリストは「半導体チップ業界はもう何年もの間この法則を追っていない」と述べているそうだ。

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