LRO、最も正確な月の地形図を作成

2010年12月22日 12:00

 米航空宇宙局(NASA)は12月17日、月探査機「ルナー・リコナイサンス・オービタ(LRO)」の観測データを元に作成した月の地形図などを公開した。

 これらの画像はLROに搭載された月周回レーザ高度計「LOLA」のデータを元に作成されたもので、赤い色が高い場所、青色が低い場所を示している。NASAによると、「LOLA」はこれまで最も正確で、完全な月の地形図を作成できるという。

 「これらのデータは将来の科学探査や有人月探査において重要なものとなるでしょう。約1年間の観測を経て、私たちは現在30億ヶ所のデータを取得しました。ミッションは今後2年間も続きますので、私たちは引き続きデータを取り続けるつもりです」

 今回の発表について、NASAゴダード宇宙飛行センターのグレゴリー・ノイマン(Gregory Neumann)博士はこのように述べた。

 「LOLA」は月の表面の高さを調べるためのレーザ高度計。1方向だけでなく、計5方向にレーザを照射することができ、地形が平坦なのか、凸凹なのかを詳細に調べることができる。また、反射してきたレーザ光の強度も分析でき、光が当たらない場所でも調査ができるという。

 写真=NASA。

 ■NASA's LRO Creating Unprecedented Topographic Map of Moon
http://www.nasa.gov/mission_pages/LRO/news/lola-topo-map.html

 【関連記事】
月面衝突探査機「エルクロス」、月面に大量な水
「嫦娥2号」、月周回軌道投入成功
「嫦娥2号」、科学機器のチェックを開始
中国、2機目の月周回探査機「嫦娥2号」を打ち上げ
中国の「嫦娥2号」、10月1日に打ち上げか

関連記事

最新記事