やめたいけど、やめれない。増税から2か月、喫煙者の苦悩
2010年12月10日 11:00
過去最高のたばこ税の引き上げにより、各社はこれを上回る1箱平均115円の値上げを実施した2010年10月1日。コンビニエンスストアで駆け込みによるまとめ買いをした喫煙者たちの2か月が経過し、どのような変化があったのかが気になるところだ。
そこで12月に入り、禁煙補助剤「ニコレット(R)シリーズ」を展開するジョンソン・エンド・ジョンソンのコンシューマーカンパニーが運営する「ニコレット禁煙支援センター」が、2010年8月時点で喫煙していた日本全国の男女316名を対象に、10月に実施されたタバコ税増税で喫煙者にどのような変化があったのかの調査を実施。増税前と増税後の喫煙者の動向が明らかになったという。
増税前に禁煙にチャレンジすると回答したのが約60%だったのに対し、実際にチャレンジしたのは約40%以下。実際は増税前の決意とは裏腹に喫煙し続けている人が20%も多い。また、チャレンジしたがすでに約60%が禁煙に失敗している。しかし、失敗した人の約80%がこの年末年始に再チャレンジしようと思っているという。くじけてもなお、禁煙にチャレンジしたいという、熱い(懲りない)思いは持ち続けているようだ。また、禁煙チャレンジの際に、試したグッズや治療は「特にない」が約50%、次いで「電子タバコ」、「禁煙ガム」「禁煙パッチ」と続いている。
タバコはコーヒーと同じで嗜好品であることから、やめることは容易でない。しかし、厚生労働省が来年度税制改正要望の中で、たばこ税並びに地方たばこ税の税率引上げを要望したことを考えると、さらなる値上げも考えられる。2011年も喫煙家の「やめる、やめない」の苦悩は続くかもしれない。