平城宮跡から九九の勉強をしていた木簡が発見

2010年12月5日 12:15

  slashvista 曰く、

 日本経済新聞によれば、平城宮の官庁街である東方官衙跡から、「1×9=9」を「一九如九」と表した九九の習書木簡が見つかったとのことらしい。古代中国の算術書「孫子算経」に、今回と同様の「如」の字を使う表記があり、九九が中国から伝わったことが示される最古の資料になるということだ。

当時の九九は、「九九 八十一」からスタートし、「八九 七十二、七九 六十三」と続くのだが、これまで発見された九九を記した木簡は冒頭部分しか書かれていなかったため、積が1ケタの場合に挿入されたとみられる「如」の存在がこれまでは分からなかったようだ。朝日新聞によれば、九九が登場する日本最古の書物は、学童の教科書「口遊」(10世紀)だが、「如」は書かれておらず、奈良時代は中国から伝わったまま練習していたのが、平安時代に『如』だけ落ちたのだろう」と推測されるようだ。

それにしても、MSN産経では、奈良文化財研究所史料研究室曰く「文字は下手くそで、当時の下級役人が暗算の勉強をした木簡片ではないか」と書かれているのだが、1000年以上の後世の人々に下手くそと言われる作者の方が気の毒になってくる。

 スラッシュドットのコメントを読む | 教育 | idle セクション

 

関連記事

最新記事