SAPがオラクルに支払うべき賠償金額は「13億ドル」。米連邦地裁の陪審員判決下る

2010年12月2日 15:20

 あるAnonymous Coward 曰く、

 米オラクルは、独SAPの元子会社であるTomorrowNowがオラクルのドキュメントなどを不正にダウンロードしたとして訴訟を起こしている。この訴訟に関し米連邦地裁で現地時間11月23日、SAPに対しオラクルに13億ドル(約1000億円)の賠償金を支払うよう命じる陪審員評決が下された(マイコミジャーナルCOMPUTERWORLD.jp本家/.)。

 2005年にSAPによって買収されたTomorrowNowは、オラクルの子会社であるPeopleSoftのサポート業務などを展開していた(なお、TomorrowNowの事業は既に閉鎖されている)。TomorrowNowは自社のサポートサイト「Customer Connection」を通じてオラクルに著作権のあるソフトウェアコードなどのドキュメントを不正入手していたとされており、SAPも訴訟にてこの不正行為を認めている。

 3年に渡るこの訴訟では両社のCEOが証言台に立つなどして注目を集めていたが、損害賠償額も2010年の裁判のなかで最高額というビッグなものとなった。この金額はSAPの2010年4Q純利益予測に相当する額とのことで、一部アナリストからは「高すぎる」との声も挙がっているそうだ。SAPはこの金額に対し遺憾の意を表しており、同社広報担当は「必要であれば異議申し立てや控訴を含むあらゆる選択肢を検討する」と述べているとのことだ。

 なお、訴訟の背景などに関してはITmedia Newsの記事が詳しい。

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