チャンドラ、最も若いブラックホールを発見

2010年11月18日 12:00

 米航空宇宙局(NASA)は11月15日、チャンドラX線観測衛星を用いた観測で、地球からわずか5000万光年離れた場所で、最も若いブラックホールを発見したことを発表した。

 NASAによると、このブラックホールは地球から5000万光年離れたM100星雲の中で見つかり、1979年に発見された超新星「SN 1979C」の残骸だという。観測はチャンドラX線観測衛星のほか、スウィフト衛星、欧州宇宙機関(ESA)のXMMニュートンなども用いられ、1995年から2007年にかけて行われた。

 今回の発見について、ハーバード・スミソニアン天体物理学センターのダニエル・パテナウデ氏(Daniel Patnaude)は「我々の解釈が正しければ、これはブラックホールの誕生に最も近い観測例です」と述べた。

 ブラックホールは直接観測できないが、その周りに恒星が存在していると、ブラックホールの巨大な重力によって、恒星は(ガスになって)ブラックホールに吸い込まれる。この時、X線やガンマ線などが生じ、観測できる。

 写真=NASA。

 ■NASA's Chandra Finds Youngest Nearby Black Hole
http://www.nasa.gov/mission_pages/chandra/news/H-10-299.html

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