エポキシ探査機、ハートレー2彗星フライバイ
2010年11月5日 12:00
米航空宇宙局(NASA)は11月4日、エポキシ探査機(EPOXI)がハートレー2彗星にに接近し、ハートレー2彗星のフライバイを成功させたと発表した。
エポキシ探査機は予定通り、アメリカ東部夏時間11月4日10時頃(日本時間23時頃)にハートレー2彗星から約700キロメートルまで接近し、様々な観測を行い、フライバイを成功させた。
これらの画像はエポキシ探査機の中解像度カメラによって撮影されたもので、ハートレー2彗星の凸凹した表面がよく分かる。今回のフライバイについて、メリーランド大学のマイケル・A・ハーン(Michael A'Hearn )氏は「私たちが期待した通り、彗星の画像もデータもたくさん得られました」と述べている。
エポキシ探査機はディープ・インパクト彗星探査機を再利用したミッションで、新しい彗星を探査する「DIXI(Deep Impact Extended Investigation)」と、太陽系外惑星の観測を行う「EPOCh(Extrasolar Planet Observation and Characterization)」の2つのミッションに分かれている。
ディープ・インパクト彗星探査機は2005年1月12日に打ち上げられ、2005年7月にテンペル第1彗星に接近し、観測を行った。また、重さ約370kgのインパクターを放出し、テンペル第1彗星に衝突させた。
ディープ・インパクト彗星探査機を再利用したことで、エポキシ探査機のミッションはわずか4000万ドル(約44億円)という低予算を達成している。
写真=NASA。
■NASA EPOXI Flyby Reveals New Insights Into Comet Features
http://www.nasa.gov/mission_pages/epoxi/epoxi20101104b.html
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