舌だけじゃない、肺も苦味を感じることが出来る

2010年10月28日 10:30

  danceman 曰く、

 メリーランド大学医学部の研究により、舌だけでなく、肺でも「苦味」を感じることが出来ると分かったそうだ (本家 /. 記事メリーランド大のプレスリリースdoi:10.1038/nm.2237より)。

 舌の場合、味の受容体の集合は味蕾を形成し、脳に信号を送る。しかし肺の場合、受容体は味蕾を形成することはなく、また脳に信号を送ることもないが、苦さを感じると気管支平滑筋が気管支を広げることが分かった。研究を行った Stepen B. Liggett 教授は当初、苦さを受容した肺は、有害な物質を吸い込んだと判断し「戦う」結果、胸の締め付けを感じたり、咳き込むといった症状が出るのではないかと考えたそうだ。しかし実際はその間逆で、肺の受容体をアクティブにする苦味成分はどれも、喘息等の慢性閉塞性肺疾患の治療薬が持つ効果以上に気道を広げる結果となった。

 気管支が締まり酷い呼吸困難に苦しんだことのあるタレコミ子は、「苦い物を食べればいいんだ !」と早合点してしまったが、それは駄目らしい。Liggett 教授は「苦味成分を薬に調合し、エアゾール化したものを吸引しなければならないだろう」と話している。

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