女性や若年層にまで広がる頭皮の悩み
2010年10月25日 11:00
最近、テレビや雑誌などで、頭皮ケアグッズの広告をよく見かける。それだけ需要が大きくなってきているということなのだろうか。中でも、国内唯一の頭髪専門病院の9人のドクターが生み出したといわれる「スカルプD」は、2005年の発売以来、数々の新聞や雑誌などでも取り上げられ話題となり、爆発的にヒットした。現在は累計で40万本を突破しており、まだまだその勢いは留まることをしらない。
そのような状況を、大手のメーカーが指を加えて見ているはずがない。業界大手の化粧品メーカーである資生堂は、世界初の発毛促進剤「アデノゲン」が、発売以来ロングセラー商品となり、現在でも順調な売上の推移を見せている他、最近では頭皮のダメージを気にしている女性が増えていることから、ヘアケアブランド「TSUBAKI(ツバキ)」に頭皮ケアを意識した「ヘッドスパライン」を追加。男女どちらに対しても、ヘアケアアイテムのラインナップを充実させることで、潜在的なニーズを掘り起こし、更なるシェア獲得を図る構えだ。さらに花王やライオンなども、このところ頭皮ケアアイテムの開発・販売に力を注いでおり、国内市場に留まらず、アジア圏をも視野に入れた、ビジネス展開を模索している。
一方、発毛専門のサービスを提供しているリーブ21でも、長年の発毛に関する研究の成果をサービスや商品に反映させ、会員数を着実に伸ばしているらしい。なかでも最近では、少ない予算で発毛を実感することができる体験コースなどを設定し、間口を広くしたことが、近年増加傾向にある若年層や女性の会員を増やすことに繋がったようだ。実際に、現場でカウンセリングを行っている同社のスタッフに話を聞いてみると、「最近は若い方や女性の方も増えています。しかし、薄毛や脱毛の原因は人それぞれです。カウンセリングを通して、その方の生活習慣や頭皮の状態などを細かく伺い、原因と対処法を見つけていきます。」と語ってくれた。
薄毛や脱毛は見た目に関わるナイーブな問題だけに、誰にも打ち明けられずひとりで悩んでいる人も多いだろう。日本人の約4割が薄毛や脱毛に悩みを抱いていると言われる時代。それをビジネスチャンスととらえ、大手メーカーからベンチャーまで、様々な企業が頭皮に関わる商品やサービスを展開している。自分自身の容姿に関わることであり、消費者としては数ある選択肢の中から、自分にあった信頼できるものを選ぶ必要がありそうだ。
(編集担当:北尾準)