月面衝突探査機「エルクロス」、月面に大量な水

2010年10月22日 14:45

 米航空宇宙局(NASA)は10月21日、月面衝突探査機「エルクロス(LCROSS)」の衝突時に得られたデータを分析し、月面に多くの水が存在していると発表した。

 エルクロスは昨年10月、月面南極のカベウス・クレーターに衝突し、NASAはその直後に、水を検出したことを発表していたが、その後約1年間にわたってデータを詳細に分析し、予想よりもはるかに多い水が存在することが分かったという。

 NASAによると、カベウス・クレーターの表土に含まれる物質の約5.6%が氷から形成されており、他にアンモニア、二酸化炭素、ナトリウム、水銀などの物質も含まれているという。

 「(衝突によって)舞い上がったちりのほとんどが氷で、月面に水分が多く存在している」

 今回の研究成果について、同プロジェクトの科学者であるアンソニー・コラプリート氏(Anthony Colaprete)はこのように述べた。

 なお、今回の研究成果は10月22日付の科学誌「サイエンス」に掲載されている。

 写真=NASA。

 ■LRO Supports Historic Lunar Impact Mission
http://www.nasa.gov/mission_pages/LRO/news/lro-lcross-impact.html

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