東邦テナックス 独TTEの新設備を稼働

2010年10月21日 09:16

 東邦テナックスがドイツに展開するグループ会社 トーホウ・テナックス・ヨーロッパ(TTE)は09年8月にオーバーブルフ工場に導入した炭素繊維の第4系列(年産1700㌧)の本格稼働を10月から開始した。

 08年秋のリーマンショック以降、炭素繊維のグローバルな需要が急速に冷え込んだため、東邦テナックスは日欧米全ての拠点で減産を実施するとともに、TTEでは第4系列の稼働を見合わせてきた。

 今年度に入り、航空機、スポーツ・レジャー、風力発電といった各用途における需要が回復基調へと転じたため、TTE社での稼働に着手したもの。

 東邦テナックスによると、炭素繊維のグローバルな販売規模は09年で2万3000㌧前後に落ち込んだものの10年度以降、再び年率15%以上のペースで拡大していくという。

 世界的な需要増を踏まえ、東邦テナックスは日欧米3極における最適生産体制を構築し、事業拡大を目指す。

関連記事

最新記事