盗聴不可能な量子暗号テレビ会議システム:情報通信機構ら
2010年10月16日 20:52
独立行政法人情報通信研究機構とNEC、三菱電機、NTTは14日、理論上どのような技術でも盗聴できないとされる量子暗号の技術を使ったテレビ会議システムの試験運用を開始すると発表した。
試験運用では、様々な盗聴攻撃の検知実験や完全秘匿な多地点テレビ会議システムの試験運用を行うという。同試験には東芝やヨーロッパの研究機関も参加し、標準化に向けた相互接続実験も行う。
同機構は、今回の試験運用を通じて装置の改良を進め、国家レベルの機密通信、次に電力・ガス・水道網などの重要インフラの通信保護や金融機関の秘匿通信等への適用を目指すとしている。
また、高速化・長距離化可能な次世代量子暗号技術と現代暗号との統合運用技術の研究開発を進め、最終的には既存の光ファイバインフラ上でニーズとコストに応じた柔軟なセキュリティサービスを提供できる新しいセキュアネットワーク技術の研究開発に取り組んでいくという。