旭化成せんい・スポーツ衣料営業部 ニットの対米輸出に意欲

2010年10月14日 09:33

 旭化成せんい・スポーツ衣料営業部は10年度上期、アウトドア向けに展開する軽量極薄織物「インパクト」シリーズやアスレチックウェア向けポリエステルニットの販売が好調だったため、前年上期比で「10%の増収を達成した」(八神正典スポーツ衣料営業部長)という。

 旭化成せんいは09年度、ポリエステル事業の構造改革を実施。長繊維生産からの撤退、帝人ファイバーへの織物の商圏移管などを進めてきたため、10年度上期は大幅減収にとどまったものの、構改要因を除いた実質ベースでは10%内外の増収を達成。

 学販やカジュアルゾーン向け「インパクト」の販売は前年割れとなったものの、アウトドア向け「インパクト」やポリエステルニットの販売が好調だったほか、水着素材でも前年増を達成。「生まれ変わった初年度としてはそこそこ健闘した」(八神営業部長)との認識だ。

 スポーツ市況については「今も良くない」(同)と見通しているものの、下期も上期同様、10%前後の増収を計画。カジュアルゾーン向け「インパクト」の販売を回復させるため、今シーズンは手控えたという織布スペースを早めに手当てしたい考えだ。

 また、新たに開発した高耐久性素材「エルマックス」シリーズで学販や特殊環境ユニフォームへのアプローチを強化するとともに、吸汗速乾素材「シュアドライマックス-β」でニットの対米輸出を本格化させるための販促活動に着手する。

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