リーブ21、近大との共同研究で葛花に育毛作用があることを発見

2010年10月4日 11:00

 毛髪クリニック リーブ21は、2008年9月から近畿大学薬学部創薬科学科薬用資源学研究室とともに安全な新規育毛素材探索を目指して研究に取り組んできた。そしてこのたび、「葛花(かっか)の抗男性ホルモン作用を介した育毛作用」を発見し、25日に行われた日本生薬学会第57回年会では、その研究成果を発表した。

 「葛花(かっか)」とは、マメ科のクズの花を基原とする漢薬であり、古くから二日酔いの症状の予防・緩和に用いられている。2003年より、「毛髪」、「発毛」をテーマに産学共同研究を行ってきた同社では、毛周期(ヘアサイクル)に異常を引き起こし、脱毛を促進する原因となる「5α-ジヒドロテストステロン」の阻害作用が期待され、女性ホルモン様作用を有する生薬・漢方に着目。今回、その中から選別したものを、男性ホルモン(テストステロン)を処置したマウスにおいて実験し、毛成長障害の抑制効果と、その生薬に含まれる有効成分を調べた。結果、葛花エキスに、「5α-リダクターゼ」に対する強い阻害作用が認められた。さらに、実験開始から22日を経たマウスから、毛成長障害を抑制させる作用を確認できたという。

 同社は、今回の研究成果を「テストステロン5α-リダクターゼ阻害剤」として特許出願した。この有効成分を商品開発に応用し、2年後の実用化を目指して研究・開発を行っていくとともに、今後も大学との共同研究、自社研究所での研究を通じて毛髪のメカニズムを解明し、脱毛の根本的な解決を目指していく構えだ。
(編集担当:上地智)

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