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グローバルニッチ企業:オーケーエムの中計を見定めたい
オーケーエム(6229、東証スタンダード市場)。バルブ専業大手。バルブと言えば、日々の生活でも我々は日々目にし、その効能を享受している。
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例えば水道。水(流体)の出し閉め、水量の調整。これを司っているのがバルブ。言い換えれば「栓」。この程度は私にも説明ができる。がオーケーエムについて「バタフライバルブ中心に・・・」「建築市場などの陸用と船用展開」「カスタマイズ化に強み」と説明されると、いささか心もとない。
過日、月刊誌:株主手帳から「オーケーエムの奥村晋一社長とのZoomミーティングを行うが参加しないか」と誘いを受けた。即、「宜しく」。
IR説明を聞きバタフライバルブが「高湿・高温・真空など厳しい条件下でも、対応が難しい流体に優れた制御力を発揮する高性能バルブ」であり、カスタマイズ製品が「オーダーメイド製品」であることは理解できた。
そしてその対象範囲が「空調設備/船舶/半導体/石油/化学/鉄鋼/電力/食品等々の広範な製造現場の流体制御の現場」で活かされていること、「顧客ニーズ合わせて10万種類以上のカスタマイズが可能」と知った。
奥村社長はカスタマイズ製品に関し「耐熱温度範囲は-196度~700度。10万種類以上」、「船舶排ガス用バルブの製販は今後とも世界シェア1位を維持する」ともした。
2020年に経産省の「2020年版グローバルニッチトップ企業100選」に選定されたことに、「さもありなん」と頷かされた。
オーケーエムの収益動向は2023年3月期の「8.4%増収、24.3%営業増益」に対し前24年3月期は、3.5%増収も「18.9%営業減益」。販売価格改定も上半期の一時的な生産調整や、原材料価格/エネルギー価格上昇で減益。
今期は「7.0%増収(101億5000万円)、17.5%営業増益(7億8500万円)」計画。第2四半期の実績は「前年同期比13.8%増収、65.5%営業増益」と順調。依然原料価格やエネルギー価格高止まりも、カスタマイズ製品の好調が効果を示している。奥村社長は「想定以上の減益要因や産業別需要の変化にどう対処するかは課題だが」としつつも、前向きな姿勢を示した。
本稿作成中の株価は1200円台前半、予想税引き後配当利回り2.6%。予想PER10強/同PBR1倍以下に投資家が積極性を持てない状況も見ては取れる。
まずは「2031年3月期売上高200億円」を見据えた、至25年3月期の中計「売上高124億円(23年3月期比30%増)、営業利益10億7000万円(70%増)、配当性向30%メド」の着実な達成を確認したい・・・(記事:千葉明・記事一覧を見る)
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