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19日の中国本土市場概況:上海総合0.4%安で反落、科創板は1.2%上昇
*17:09JST 19日の中国本土市場概況:上海総合0.4%安で反落、科創板は1.2%上昇
19日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比12.18ポイント(0.36%)安の3370.03ポイントと反落した。
投資家の慎重スタンスが強まる流れ。米金利の急上昇や、人民元安の進行が嫌気されている。昨夜まで開催(日本時間)のFOMCでは予想通り0.25%利下げを決定したが、2025年の利下げ回数見通しを従来の4回から2回に修正。米債券市場では米10年債利回りが急上昇し、今年5月30日以来の水準にまで高まった。中央銀行の中国人民銀行は19日朝方、人民元レートの対米ドル基準値を2日ぶりに元安方向へと設定。19日の外国為替市場では、対米ドルの人民元が昨年11月上旬以来の低水準で推移している。ただ、下値は限定的。11月の中国経済統計が弱い内容となる中、当局は景気支援の動きを強めるとの見方が相場を支えている。エコノミストからは、中国政府は近く金融緩和策を打ち出す見通しとの声も聞かれた。指数は引けにかけて下げ幅を徐々に縮小している。(亜州リサーチ編集部)
業種別では、消費関連の下げが目立つ。スーパーの永輝超市(601933/SH)が8.9%安、チーズ生産の上海妙可藍多食品科技(600882/SH)が5.4%安、家具の欧派家居(603833/SH)が3.5%安、自動車の上海汽車集団(600104/SH)と酒造の舎得酒業(600702/SH)がそろって3.4%安、家庭用品の喜臨門家具(603008/SH)が1.7%安で引けた。
不動産株もさえない。華麗家族(600503/SH)が4.7%、華遠地産(600743/SH)が3.3%、金地集団(600383/SH)が2.7%、中華企業(600675/SH)が1.6%ずつ下落している。資源・素材株、公益株、金融株、海運株なども売られた。
半面、ハイテク株は物色される。フラッシュメモリー中国大手の北京兆易創新科技(603986/SH)が8.8%高、スマートシティ関連の雲賽智聯(600602/SH)が7.1%高、光電ガラス表面処理の江西沃格光電(WGテック:603773/SH)が6.2%高、スーパーコンピューター世界大手の曙光信息産業(603019/SH)が6.1%高で取引を終えた。新興ハイテク株もしっかり。ハイテク・スタートアップ企業向け市場「科創板」では、主要50銘柄で構成される「上証科創板50成分指数(Star50)」が1.2%逆行高している。そのほか、通信株、空運株の一角も買われた。
外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.74ポイント(0.27%)高の272.62ポイント、深センB株指数が5.12ポイント(0.42%)安の1221.60ポイントで終了した。
亜州リサーチ(株)《CS》
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