12日の中国本土市場概況:上海総合0.9%高で3日続伸、金融や消費に買い

2024年12月12日 16:48

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記事提供元:フィスコ

*16:48JST 12日の中国本土市場概況:上海総合0.9%高で3日続伸、金融や消費に買い
12日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比29.01ポイント(0.85%)高の3461.50ポイントと3日続伸した。11月11日以来、約1カ月ぶりの高値水準を切り上げている。


前日までの好地合いを次ぐ流れ。追加経済対策に対する期待が相場を押し上げている。翌年の経済政策方針を決定する「中央経済工作会議」は、きょう12日に閉幕するもようだ。会議の終了後には、国営メディアがその内容を報じるのが通例となる。それに先立ち9日に開催された中央政治局会議では、「より積極的な財政政策」と「適度に緩和的な金融政策」を来年実施する方針が確認された。資金流入の期待も高まる。「中国版iDeCo」と呼ばれる個人養老金制度について、実施範囲が今月15日付で全国に拡大されると伝わった(これまでは北京、上海、深セン、広州など36のモデル都市で実施)。指数は上げ幅を徐々に広げている。(亜州リサーチ編集部)


金融株が相場をけん引。中国工商銀行(601398/SH)が1.7%高、中国銀行(601988/SH)が1.4%高、中国人民保険集団(601319/SH)が3.1%高、中国人寿保険(601628/SH)が2.1%高、国聯証券(601456/SH)がストツプ(10.0%)高、西南証券(600369/SH)が5.2%高で引けた。


消費関連株も物色される。スーパーの永輝超市(601933/SH)がストツプ(10.0%)高、百貨店の王府井集団(600859/SH)が5.5%高、化粧品の上海家化聯合(600315/SH)が4.9%高、自動車の東風汽車(600006/SH)が4.2%高、家庭用品の喜臨門家具(603008/SH)が3.9%高、酒造の青島ビール(600600/SH)が3.8%高、パン・菓子の桃李麺包(603866/SH)が3.3%高、免税店の中国旅遊集団中免(601888/SH)が2.7%高で取引を終えた。不動産株、インフラ関連株、公益株、医薬株、素材株、海運株なども買われている。


半面、ハイテク株の一角はさえない。インターネット・セキュリティーの三六零安全科技(601360/SH)とスマートシティ関連の雲賽智聯(600602/SH)がそろって2.5%、IC設計の上海貝嶺(600171/SH)が1.8%、半導体モジュール生産の嘉興斯達半導体(603290/SH)が0.9%ずつ下落した。エネルギー株も売られている。


外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.63ポイント(0.22%)高の282.91ポイント、深センB株指数が11.23ポイント(0.90%)高の1256.20ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)《CS》

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