3日の中国本土市場概況:上海総合0.4%高で3日続伸、銀行株上げ主導

2024年12月3日 16:44

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記事提供元:フィスコ

*16:44JST 3日の中国本土市場概況:上海総合0.4%高で3日続伸、銀行株上げ主導
3日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比14.82ポイント(0.44%)高の3378.81ポイントと3日続伸した。


追加経済対策に対する期待感が相場を支える流れ。翌年の経済政策方針を決める中国の重要会議「中央経済工作会議」は11日に開催される――と事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。中国景気の回復遅れが指摘される中、当局は金融・財政政策を強めるとの期待も根強い。市場では、会議の後、預金準備率が引き下げられるとの見方も広がっている。ただ、上値は限定的。人民元安の進行や、米中対立激化の警戒感が重しだ。バイデン米政権は2日、新たな対中半導体規制を発表。中国商務部は同日、強く反対するとコメントしている。指数は安く推移する場面もみられた。(亜州リサーチ編集部)


銀行株が上げを主導する。招商銀行(600036/SH)が1.7%高、中国銀行(601988/SH)が1.6%高、中国農業銀行(601288/SH)が1.5%高、中国工商銀行(601398/SH)が1.3%高で取引を終えた。


ゼネコンや電力設備などインフラ関連株も高い。中国交通建設(601800/SH)が3.3%、中国鉄建(601186/SH)が2.1%、中国中鉄(601390/SH)が1.8%、河南平高電気(600312/SH)が5.6%、上海電気集団(601727/SH)が4.3%、中国西電電気(601179/SH)が2.7%ずつ上昇した。


発電株もしっかり。中節能風力発電(601016/SH)が4.3%高、国投電力(600886/SH)と中国核能電力(601985/SH)がそろって3.1%高、華電国際電力(600027/SH)が1.5%高で引けた。不動産株、消費関連株、資源・素材株、保険・証券株、海運株なども買われている。


半面、ハイテク関連の銘柄は安い。スーパーコンピューター世界大手の曙光信息産業(603019/SH)が7.1%、IC設計の上海韋爾半導体(603501/SH)とIC設計の上海韋爾半導体(603501/SH)がそろって2.2%、半導体モジュール生産の嘉興斯達半導体(603290/SH)が1.7%、LED部材トップメーカーの三安光電(600703/SH)と産業向けIoT事業の富士康工業互聯網(601138/SH)がそろって1.4%ずつ下落した。軍事関連株、医薬株も売られている。


外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.91ポイント(0.33%)安の278.53ポイント、深センB株指数が5.11ポイント(0.42%)高の1220.01ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)《CS》

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