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18日の中国本土市場概況:上海総合0.2%安で3日続落、銀行株は逆行高
*16:45JST 18日の中国本土市場概況:上海総合0.2%安で3日続落、銀行株は逆行高
週明け18日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前営業日比6.88ポイント(0.21%)安の3323.85ポイントと3日続落した。約2週ぶりの安値水準に低迷している。
投資家の慎重スタンスが継続する流れ。米中対立の激化懸念がくすぶっているほか、人民元安の進行も不安視された。中国人民銀行(中央銀行)の元副総裁、朱民氏は15日、トランプ次期米大統領が公約通り、中国からの全輸入品に60%の関税を課した場合、中国は相応の反撃に出るとの見方を示している。18日に外国為替市場では、対米ドルの人民元安が進み、再び今年8月上旬以来の元高水準で推移。中国からの資金流出も警戒された。
ただ、下値は限定的。中国の追加経済対策に対する期待感が強まっている。中国経済の回復遅れが懸念される中、景気浮揚のため、当局は追加の刺激策を打ち出すとの観測が根強い状況だ。複数のブローカーは先ごろ、中国金融当局は11月か12月に預金準備率を再度引き下げるとの見通しを示している。上海総合指数などはプラス圏で推移する場面もみられた。(亜州リサーチ編集部)
業種別では、ハイテク関連の下げが目立つ。業務ソフト開発大手の用友網絡科技(600588/SH)が6.7%安、半導体封止・検査の江蘇長電科技(600584/SH)が5.6%安、パワー半導体の杭州士蘭微電子(600460/SH)が4.9%安、フラッシュメモリー中国大手の北京兆易創新科技(603986/SH)が3.5%安、LED基板・チップ中国最大手の三安光電(600703/SH)が3.3%安で引けた。
医薬株もさえない。山東魯抗医薬(600789/SH)が3.5%、人福医薬集団(600079/SH)が3.0%、馬応竜薬業(600993/SH)が2.9%、康縁薬業(600557/SH)が2.7%、浙江医薬(600216/SH)が2.6%、無錫薬明康徳新薬開発(603259/SH)が2.4%ずつ下落した。消費関連株、素材株、証券株、軍事関連株なども売られている。
半面、銀行株はしっかり。上海浦東発展銀行(600000/SH)が3.0%、中国銀行(601988/SH)が2.9%、興業銀行(601166/SH)が2.5%、中国工商銀行(601398/SH)が2.3%、中国農業銀行(601288/SH)が2.1%ずつ上昇した。不動産株、エネルギー株、運輸株、インフラ建設株の一角も買われている。
外貨建てB株相場は、上海B株指数が1.14ポイント(0.41%)安の274.90ポイント、深センB株指数が3.05ポイント(0.24%)安の1255.49ポイントで終了した。
亜州リサーチ(株)《CS》
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