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セブン&アイが出店断念した府中の米軍基地跡、三井不動産が大型商業施設整備へ
計画の位置図。(画像: 三井不動産の発表資料より)[写真拡大]
三井不動産とSMFLみらいパートナーズは、東京都府中市の米軍調布基地跡地(府中市朝日町)に大型商業施設を建設する計画を明らかにした。セブン&アイグループが大型ショッピングセンターの「アリオ」を計画していた場所で、セブン&アイグループのイトーヨーカ堂の経営悪化により整備が先送りになっていた。
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三井不動産などが進めるのは「(仮称)府中市朝日町商業施設計画」。敷地は西武多摩川線の多摩駅から徒歩2分、北側に東八道路、南側に甲州街道が通る約4万平方メートル。施設のブランド名や概要は明らかにされていないが、延べ床面積12万平方メートル程度の大型商業施設を2027年秋着工、2029年春開業の予定で整備する。
三井不動産は土地受益権売買契約を終え、これから着工に向けた準備に入る。施設の完成後にSMFLみらいパートナーズが一部を取得し、2社共同で施設の保有、運営を進める計画。物販や各種サービス、飲食の店舗だけでなく、エンターテイメント機能を備えた施設にする方向で検討している。
調布基地跡地は1973年に返還され、都営の調布飛行場のほか、サッカー場などスポーツ施設として活用されている。財務省が2015年に実施した競争入札で今回の商業施設予定地となる跡地の一部をセブン&アイグループが落札し、総合スーパーのイトーヨーカドーを核としたアリオ出店を計画した。
予定地周辺は調布飛行場やスポーツ施設に加え、東京外国語大学のキャンパスや国立天文台があるものの、近隣に大型商業施設がなかった。このため、周辺住民から待望の声が上がっていたが、その直後にイトーヨーカ堂の経営危機が表面化し、建設工事の先送りが続いていた。(記事:高田泰・記事一覧を見る)
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