31日の中国本土市場概況:上海総合0.4%高で3日ぶり反発、中国製造業PMIが上振れ

2024年10月31日 16:48

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記事提供元:フィスコ

*16:48JST 31日の中国本土市場概況:上海総合0.4%高で3日ぶり反発、中国製造業PMIが上振れ
31日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比13.59ポイント(0.42%)高の3279.82ポイントと3日ぶりに反発した。


中国指標が好感される流れ。寄り付き直後に公表された10月の製造業PMIは市場予想(49.9)を上回る50.1に改善し、景況判断の境目となる50を6カ月ぶりに超過した。非製造業PMIは50.2となり、予想(50.3)には届かなかったが、前月(50.0)を上回っている。中国経済対策に対する期待感も支え。11月4〜8日に開催される全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会の第12回会議では、大型財政政策が決定されるとの観測が強まっている。(亜州リサーチ編集部)


業種別では、ハイテクの上げが目立つ。インターネット・セキュリティーの三六零安全科技(601360/SH)がストップ(10.0%)高、通信インフラ設備メーカー大唐電信科技(600198/SH)が6.0%高、IC設計の上海貝嶺(600171/SH)が5.9%高、パワー半導体の杭州士蘭微電子(600460/SH)が5.2%高、電子機器メーカーの国睿科技(600562/SH)が4.9%高、スーパーコンピューター世界大手の曙光信息産業(603019/SH)が4.7%高で引けた。


不動産株も高い。光明地産(600708/SH)が7.5%、信達地産(600657/SH)が6.8%、緑地HD(600606/SH)が6.6%、金地集団(600383/SH)が5.0%ずつ上昇した。


証券株もしっかり。中信証券(600030/SH)と東呉証券(601555/SH)がそろって2.4%高、中国銀河証券(601881/SH)が2.0%高、国泰君安証券(601211/SH)が1.4%高で取引を終えた。中信証券の7〜9月期決算は22%増益。足元の相場活況を受け、通期業績の上積みも期待された。そのほか、インフラ関連株、公益株、素材株、消費関連株なども買われている。


半面、銀行株は総じてさえない。興業銀行(601166/SH)が2.6%、交通銀行(601328/SH)と招商銀行(600036/SH)がそろって1.4%、中国郵政儲蓄銀行(601658/SH)が1.1%ずつ下落した。エネルギー株、医薬株も売られている。


外貨建てB株相場は、上海B株指数が4.04ポイント(1.47%)高の277.70ポイント、深センB株指数が13.95ポイント(1.14%)高の1236.70ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)《CS》

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