24日の香港市場概況:ハンセン1.3%安で3日ぶり反落、スマホ関連に売り

2024年10月24日 18:00

印刷

記事提供元:フィスコ

*18:00JST 24日の香港市場概況:ハンセン1.3%安で3日ぶり反落、スマホ関連に売り
24日の香港市場は、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比270.53ポイント(1.30%)安の20489.62ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が119.09ポイント(1.59%)安の7359.14ポイントと3日ぶりに反落した。売買代金は1652億4920万香港ドルに縮小している(23日は1926億4820万香港ドル)。


米長期金利の上昇が嫌気される流れ。昨夜の米債券市場では米10年債利回りの上昇が続き、約3カ月ぶりの高水準を一時付けた。堅調な米経済指標の発表が続き、米連邦準備理事会(FRB)は利下げペースを緩やかにするとの見方が強まっている。香港は金融政策で米国に追随するため、域内金利の上昇も懸念される状況だ。もっとも、下値を叩くような売りはみられない。中国当局の景気支援スタンスが相場を支えている。(亜州リサーチ編集部)


ハンセン指数の構成銘柄では、自動車ディーラー大手の中升集団HD(881/HK)が7.3%安、宝飾小売チェーン大手の周大福珠宝(1929/HK)が5.7%安、太陽光発電(PV)用ガラス基板メーカーの信義光能HD(968/HK)が5.5%安と下げが目立った。


セクター別では、部材・組立のスマートフォン関連が安い。瑞声科技HD(2018/HK)が5.7%、高偉電子(1415/HK)が5.1%、丘タイ科技(1478/HK)が4.3%、舜宇光学科技(2382/HK)が2.7%、富智康集団(2038/HK)が5.2%、比亜迪電子(BYDエレクトロニック:285/HK)が4.1%ずつ下落した。瑞声や高偉、舜宇、比亜迪電子などアップルと取引のある銘柄群に関しては、9月に新発売した「iPhone16」の受注減が伝わったことも売り材料視されてる。


自動車セクターもさえない。完成車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が4.4%安、蔚来集団(9866/HK)が3.8%安、小鵬汽車(9868/HK)が3.5%安、華晨中国汽車HD(1114/HK)が3.3%安で引けた。


本土・香港の不動産セクターも売られる。中国奥園集団(3883/HK)が6.8%安、広州富力地産(2777/HK)が5.9%安、合景泰富地産HD(1813/HK)が4.9%安、新世界発展(17/HK)が2.1%安、恒隆地産(101/HK)が2.0%安、九龍倉置業地産投資(1997/HK)が1.8%安と値を下げた。


半面、天然ガス関連の一角はしっかり。華潤燃気HD(1193/HK)が2.7%高、新奥能源HD(2688/HK)が2.1%高、昆侖能源(135/HK)が1.0%高で取引を終えた。


他の個別株動向では、マカオ・カジノの金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が3.9%高。同社の7〜9月期決算は16%増益と堅調な内容となり、親会社社長は「2025年の復配を希望する」とコメントした。


一方、本土市場は5日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.68%安の3280.26ポイントで取引を終了した。資源・素材株が安い。インフラ関連株、消費関連株、医薬株、ハイテク株、不動産株、運輸株なども売られた。半面、証券・銀行株の一角は買われている。

亜州リサーチ(株)《CS》

関連記事