人事部の強力なパートナー:インソースの舟橋社長に覚える起業家スピリット

2024年10月16日 08:49

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 インソース(6200、東証プライム)。その存在感や収益動向をフォローすると、人事部門の大事さと容易ならざる状況を確認することができる。主に企業の人事部向けに「講師派遣型研修」「公開講座」を運営している。具体的には、こんな具合だ。

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<講師派遣型研修>: 予め契約企業への事前アンケートなどで、ぴたりと嵌る研修を(講師)を提案。カスタマイズが可能で、「時間」「場所」「人数」に対応。出身業界/職種などから、適当と判断した400名以上の講師体制が整っている。

<公開講座>: 1名から参加できるオープンセミナー型研修。「オンラインセミナー」「全国6都市の常設会場」体制で実施。異業種交流を可能にする設営も。

 人事担当者(部門)の良きパートナーといえる。

 2020年9月期はコロナ渦の影響で「8.7%減収、39.8%営業減益」も、好財務(無借金)体質を映し「1.5円増配の18.5円配」。以降も前9月期まで「46.5%増収、206.1%営業増益」「25.6%増収、40.1%営業増益」「14.5%増収、17.0%営業増益」。

 配当も19年9月1日の1:1.25分割/23年1月1日の1:2bを挟みながら実質大幅増配13円配に達している。そして今9月期は期中の上方修正を経て「16.2%増収(125億3000万円)、16.5%営業増益(45億9000万円)、16.0%最終増益(31億500万円/連続最高益更新)、2円増配15円配」計画。開示済みの第3四半期の実績は「前年同期比16.1%増収、26.1%営業増益、27.6%最終増益」。

 誰しも思うのではないだろうか。そんなインソースを興した起業家は、「どんな人物なのか」と。2002年に現代表:船橋孝之氏によって設立されている。

 舟橋氏自身が語っている資料を読み漁った。学生時代は「絵描き志望」だったという。が某大手銀行に入稿。「絵描き志望だったことが生きたのかな。銀行に身を置いてからも、色々デッサンをした」とするが、デッサンとは例えばこんな意味だ。

 「半年間に約300件の商品企画を課せられていた」。実際にどんな企画を提案したのか。「ネットバンクやコンビニバンク」。一日中「駅前に立って人の動きを観察していて思いついた」としている。昼休みや夕方に銀行に駆け込む向きが少なくない。「銀行を24時間利用できる仕組みがあればいいのではないか」。それがネット/コンビニバンクの企画に繋がった。

 私のこの事実に舟橋氏の「起業家スピリッツ」を痛感した。

 インソースの本稿作成時点の株価は1000円トビ台、予想税引き後配当利回り1.46%水準。上場(2016年7月)初値:で買って保有していると修正済み株価パフォーマンスは13.2倍強。IFIS目標平均株価1650円。さて・・・(記事:千葉明・記事一覧を見る

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