フルテック Research Memo(7):通期計画の進捗は順調、自動ドア関連事業のリニューアル・建具関連事業がけん引

2024年10月8日 16:17

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記事提供元:フィスコ

*16:17JST フルテック Research Memo(7):通期計画の進捗は順調、自動ドア関連事業のリニューアル・建具関連事業がけん引
■フルテック<6546>の今後の見通し

1. 2024年12月期の業績見通し
2024年12月期の連結業績は、売上高14,000百万円(前期比9.5%増)、営業利益520百万円(同16.0%増)、経常利益550百万円(同11.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益335百万円(同40.0%増)と増収増益を見込む。上半期業績の通期計画に対する進捗率は、売上高が49.4%と順調に推移し、営業利益も73.3%と計画達成が視野に入ってきたため、期初計画を据え置いた。売上高は、自動ドア関連事業のリニューアル、建具関連事業の受注が順調に推移しており、それぞれ前期比11.7%増、同13.4%増と2ケタ成長を見込む。リニューアル・メンテナンスのストック市場において、営業強化により自動ドアのエンドユーザーとのつながりを創出し、需要の掘り起こしを進める計画だ。加えて、ワイズ・コーポレーションの連結子会社化によりその他事業も同40.5%増収を見込む。損益面では、引き続き仕入価格上昇に対する適正な価格転嫁や選別受注・採算管理を徹底しながら、新規物件の利益率改善に取り組むほか、利益率の高いリニューアル売上の増加、24時間365日遠隔モニタリングを行う保守点検サービス「Fi-R(リモート)」の契約率伸長など業務のDXにより、各段階利益の増益を見込む。

2. 事業セグメント別動向
(1) 自動ドア関連事業
2024年12月期の売上高は8,370百万円(前期比4.9%増)、セグメント利益は2,186百万円(同9.2%増)を見込む。上半期の通期計画に対する進捗率が、売上高49.4%、セグメント利益47.9%と順調に推移していることから、期初計画を据え置いた。新規は受注残、受注状況から同3.2%の増収を、メンテナンスは「Fi-R」の契約数増加など保守契約台数が堅調に推移しており同1.3%の増収を見込む。リニューアルは、上半期にキャリア採用などで営業担当者を増員しエンドユーザーとのつながりを創出する施策を講じており、同11.7%の増収を見込む。セグメント利益は、利益率の高いリニューアル売上高の伸長に加え、現場で自動ドアのAR(拡張現実)合成イメージを作成する同社専用アプリを利用した営業の効率化、「Fi-R」の契約率伸長やウェアラブルカメラを利用した保守点検体制の導入など業務のDXによるサービス向上と省人化・保守点検作業の効率化に取り組むことにより、同9.2%の増益を計画する。

(2) 建具関連事業
2024年12月期の売上高は4,700百万円(前期比13.4%増)、セグメント利益は111百万円(同91.4%増)を見込む。売上高は、上半期の通期計画に対する進捗率が50.1%と順調に推移しており、期初計画を据え置いた。セグメント利益は、上半期の進捗率が139.6%とすでに通期計画を上回っている。選別受注・採算管理の徹底と仕入価格上昇分の価格転嫁が功を奏した結果だが、工事損失引当金が今後増加する可能性も考慮し、同91.4%の増益計画を据え置いた。

(3) その他事業
2024年12月期の売上高は930百万円(前期比40.5%増)、セグメント利益は60百万円(同30.4%増)を見込む。売上高は、上半期の通期計画に対する進捗率は46.1%と50%に達していないが、下半期にはワイズ・コーポレーションの売上高が加算されるため期初計画を据え置いた。セグメント利益は、上半期の通期計画に対する進捗率が20.0%だが、宅配ロッカーやオフィスのパーソナルロッカーなどワイズ・コーポレーション製品の同社販売網を活用した販路拡大などシナジー効果を見込み、期初計画を据え置いた。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 松本章弘)《HN》

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