7月のパート・バイト時給は引き続き上昇、最低賃金アップでさらなる上昇見込む

2024年8月22日 13:59

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 求人サイトを運営する各社が7月度のパート・アルバイト時給動向を発表。販売系や配送系などで上昇が続くとともに、最低賃金の上昇により、引き続き時給アップが見込まれることが分かった。

【前月は】6月のパート・バイト時給は上昇続く、「2024年問題」でドライバーが上昇

■マイナビは過去最高時給の1,249円に並ぶ

 20日、マイナビが7月の「アルバイト・パートの平均時給レポート」を発表した。全国平均時給は前年同月比46円増の1,249円となり、32カ月連続で前年同月を上回ると共に、過去最高時給だった24年1月に並んだ。

 2024年問題とお中元などの配送需要により「配送・引越・ドライバー」の時給が引き続き上昇傾向。最低時給の50円引き上げが決まったことから、10月にかけて更なる時給の上昇が予想される。

 地域別では、北海道・東北が前年同月比47円増の1,096円、関東が同58円増の1,334円、甲信越・北陸が同19円増の1,118円、東海が同27円増の1,176円、甲信越・北陸が同5円増の1,113円、関西が同16円増の1,251円、中国・四国が同18円増の1,086円、九州・沖縄が同27円増の1,110円と、全地域で前年同月を上回った。

■リクルートは「販売・サービス」「製造・物流・清掃」で過去最高更新

 21日、リクルートのジョブズリサーチセンターが7月の「アルバイト・パート募集時平均時給調査」を発表した。3大都市圏(首都圏、東海、関西)の平均時給は、前年同月比30円増の1,185円となり、39カ月連続で前年同月を上回った。

 「販売・サービス系」「製造・物流・清掃系」で過去最高時給を更新。夏のイベント需要やお中元需要により、販売スタッフや配送スタッフの時給が上昇傾向にある。

 地域別では、首都圏が前年同月比24円増の1,220円、東海が同44円増の1,115円、関西が同26円増の1,148円となり、3地域とも前年同月比プラスが続いている。

■ディップは43カ月連続で前年同月上回る

 同日、ディップが7月の「アルバイト平均時給調査」を発表した。全国の平均時給は前年同月比84円増の1,364円となり、43カ月連続で前年同月を上回った。またアルバイト・パートの求人件数は同9.9%増の約30万件でだった。

 地域別では関東が前年同月比157円増の1,444円、東海が同28円減の1,228円、関西が同30円増の1,311円、九州が同138円増の1,418円と明暗が分かれた。

■エン・ジャパンは21カ月連続で前年同月上回る

 同日、エン・ジャパンが7月の「全国アルバイト・パート募集時平均時給調査」を発表した。全国平均アルバイト・パート時給は前年同月比70円増の1,311円となり、21カ月連続で前年同月を上回った。

 夏商戦や夏期講習により、「販売・サービス系」「教育・その他」が上昇。2024年問題で「運輸・配送・軽作業系」の時給も上がった。また営業系では、求人数の増加とともに時給アップ傾向がある。

 職種別は全10職種で平均時給が前年同月を上回った。その中で販売・サービス系が1,294円(前年同月比:67円増、以下同じ)、フード系が1,123円(60円増)、運輸・配送・軽作業系が1,246円(109円増)、営業系が1,447円(117円増)と伸び幅が大きめだった。

 エリア別では関東が前年同月比83円増の1,323円、東海が同69円増の1,279円、関西が同44円増の1,298円となり、3地域とも時給が上昇した。(記事:県田勢・記事一覧を見る

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