データセク Research Memo(5):売上高は過去最高を更新。最終損失が拡大も、調整後EBITDAは計画を上回る

2024年8月19日 15:15

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記事提供元:フィスコ

*15:15JST データセク Research Memo(5):売上高は過去最高を更新。最終損失が拡大も、調整後EBITDAは計画を上回る
■業績動向

1. 2024年3月期の業績概要
データセクション<3905>の2024年3月期の業績は、売上高で前期比15.9%増の2,229百万円、営業損失は216百万円(前期は55百万円の損失)、経常損失は235百万円(同46百万円の利益)、親会社株主に帰属する当期純損失は1,261百万円(同530百万円の損失)となった。

2024年3月期の売上高は大幅に増加し、過去最高を更新した。国内では連結子会社DSSによるシステム開発案件の受注増加と、SIによるパブリックセクターやインバウンドニーズの案件増加が主な要因だ。海外では、同第2四半期から連結子会社化したFollowUP Customer Experience S.L.及びAlianza FollowUP Panama S.A.を含め、サービスの受注が増加した。しかし、主に人件費と業務委託費の増加により、売上原価と販売費及び一般管理費が増加し、営業損失は前期比で拡大した。調整後EBITDAは47百万円(前期比93.1%減)で、営業外費用の増加により経常損失は拡大した。特別利益として新株予約権戻入益9百万円、負ののれん発生益6百万円、固定資産売却益3百万円を計上した一方、貸倒損失505百万円、減損損失378百万円を計上した。最終的に、親会社株主に帰属する当期純損失は1,261百万円となり、前期の530百万円から増加した。総じて、国内外ともに成長を続け、特に海外は約40%増と高成長を維持した。しかし、国内では親会社の収益構造に課題があり、構造改革コストを吸収できず大幅な損失となった。また、財務上の課題解決を目的とした一過性の特別損失により、最終損失が拡大した。ただし、実質的な創出力を示す調整後EBITDAは修正計画を上回る結果となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)《HN》

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